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5. 基材の材質について

 当会で販売している基材セットは、主材に「ピートモス(輸入品)」、副材に「もみ殻くん炭」を使用しています。


 主材には、ピートモス以外にどのような材質が適しているのかを探りたく、生ごみ分解速度の荒っぽい比較をした結果がありますので、その概要を報告いたします。


 その候補材として、おが粉(木材を切った際にでる粉)と竹粉(竹を切った際にでる粉)を考え、おが粉では「杉」と「ひのき」を比較してみました。


 最初に「ピートモス」と「竹粉」を用いた基材を用意し、初冬の11月より生ごみの同時投入を行いました。

次に「ひのき粉」の基材を用意し、翌年10月に生ごみ投入を開始しました。

その次に「杉粉」の基材を用意し、真冬の1月より生ごみ投入を開始し、生ごみ分解の様子を目視しました。


 生ごみ分解速度は、周囲温度(高いほど速い)や、生ごみ投入量(多いほど速い)によって影響を受けますが、次に示す比較はその影響度合を無視したコメントでもあります。


☆基材の主材材質と生ごみ分解性との関係:

​評価項目

ピートモス

竹粉

ヒノキ粉

スギ粉

基材構成:主材

     副材

ピートモス

もみ殻くん炭

竹粉

もみ殻くん炭

ヒノキ粉

もみ殻くん炭

スギ粉

もみ殻くん炭

初期水追加量

3L

6L

(3日後容器の底水浸し)

6L

(まだ水少ない様子)

6L

生ごみ投入期間

14,11-15, 9

14,11-15, 9

15,10-16, 1

16, 2-16-5

生ごみ投入量

160kg/2分割

160kg/2分割

61.0kg

53.3kg

生ごみ分解力

○○○

○○○○

○○

生ごみの水切り要求度合

大雑把

しっかり水切り

しっかり水切り

少し水切り

生ごみ投入中の

搔き混ぜ労力

標準

べたつき感大で

労力大

べたつき感大で

労力大

べたつきが出て

少し労力大

害虫の寄りつき

子バエ発生頻繁

子バエ発生1,2回

子バエ発生頻繁

子バエ発生頻繁

その他の現象

初めの水追加で、基材が膨張

初めの水追加で、基材が膨張

★比較実験から言えること:

1)ダンボールコンポストで生ごみ堆肥化を始める方には、投入中の労力が少ない『ピートモ

 ス基材』を勧めます。


2)経験を持って継続した取組みの方には、『スギ粉のおが屑』を勧めます。

 理由:・スギ粉1%前後の油分を含むので、出来上がった堆肥の肥料度が高くなることが

      期待できる。(ヒノキは約3%前後の油分が含まれる)

    ・木材加工所に出向くと、おが屑は無料で頂ける可能性を持つ。


★注意事項:

・副材には必ず『もみ殻くん炭』を使ってください。

  本方法は好気性バクテリアの働きで、生ごみを分解しています。くん炭はバクテリアへ

   の空気の供給源機能を持ちます。


・主材と副材の容積比率は3対2が最適です。


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